第二回エア建「見るための行為」レポートその4

第二回エア建「見るための行為」レポートその3の続きです。Kさん
近所にお住まいで小さなころから変わった家があるな、と思っていたとのこと。
自分のイニシャルを探して附箋をつけてくれました。


割とわかりやすくK


よーく見ないとわからないけどK


立体のK。これはお見事!

私はこの視点にとても感動しました!
自分なりの宝探しのようで子供でも出来そうです。

Hさん
デザイナー
外観の蔦で覆われているのが、熱を遮断する力もありそうだと。
普段からデザインとは問題を解決する力だと教えてくれます。

Oさん
インテリアコーディネーター
心霊関係の本が多くてこの建物自体がUFOの中みたいと。

ここで最後に明星ライブラリーさんよりお話しがありました。

コルゲートハウスとはコルゲートパイプという土木用につくられたもの。
暑さ2.7mmの鉄波型であることがとても丈夫で、亜鉛のコーィングがされているとのことです。
基礎などは人に頼んだであろうが、ボルトを自分でしめることでセルフビルドと言われている。
捨てる時も再利用できることが大事で、地震に強く、ローコストである。
ただ、夏暑く、冬は寒い。
1966年に川合邸が建てられたあと、1995年にセルフビルドされたようです。

長い間ありがとうございました。と締めようと思ったところで明星さんからみなさん、今関心があることを一言づつお願いします。とのお題が。
最後この数時間を一緒に過ごした皆様とささやかな交流を持ちました。
このような「場」を作ること。が明星ライブラリーさんのお仕事です。
こちらのあらき邸コルゲートハウスは今後も明星ライブラリーさんの企画で活用したいと思っているそうです。
興味のある方は是非今後もチェックしてみてください。

このような貴重な場所で明星ライブラリーさんにご協力頂き、また思いがけず専門家の方にもご参加頂いたことで興味深いお話を聞けました。
私はナビゲーターとして「附箋を渡しただけ」ですが、見ようと認識することで立ちあがるものの存在があると思います。
今後もこの附箋を貼る「認識する行為」は夏にポーランド、秋に知立で行います。

今後ともお付き合いよろしくお願い致します。

最後に貼った附箋は回収して元の姿に戻しました。

第二回エア建「見るための行為」レポートその3

第二回エア建「見るための行為」レポートその2の続きです。

Mさん
建築士
川合邸(コルゲートハウス発案者・ハカセこと川合健二さん)とはプロポーションが違う。
かわいらしく見え、なんだかジブリっぽい。
女性的。土地と材料があって決めた。建築屋がやっているとは思えない。
建築屋なら機能的に考えることが大事。シャッターまであるのは几帳面。

Fさん
建築士
埋まっているから、建築と呼べる。川合邸は浮いている。
三角形が多い。 そしてハニカム構造にもなっている。

またフラードームについてもお話ししてくださいました。

こちらもさすが建築士の視点です!

Fさん
建築士
今回建築士の方が3名参加してくださいました。
窓の高さ、窓の高さに人が表れる。
窓の高さ=空間を作る。
フラードームは閉じた空間だからコルゲートハウスのアトリエは窓を作りたかったのかな、と予想されていました。

Fさんは窓から壁に断熱材が入っているのか熱心に調査していました。
さすがです。

まだまだ続きます。長くなってしまってすみません。

第二回エア建「見るための行為」レポートその2

第二回エア建「見るための行為」レポートその1のつづきです。


参加者みなさんの視点をシェアします。

まずはナビゲーターである私から、表に小さな美術館とあるように、こちらはあらき先生のアトリエであり、親交のあった作家たちや生徒の作品が飾られています。
私はホワイトキューブ以外の空間で展示をすることが多いので、どのような工夫で作品を飾っているのか、金具が気になります。
そして、どう考えても床につかなさそうな階段。トマソン的?
使い方がきちんとありそうな気がしますが、わかりません。


さらに普通は天井にあるだろう蛍光灯が縦に壁についていました。
これがなんだかダン・フレイヴァン的で恰好よかったです。

附箋は最後剥がさなくてはいけないので、何かこの場所の痕跡をもって帰ろうと思い、壁のシミや傷をトレースしたことを話しました。

次は参加者0さん
あらき先生の生徒さんだったようで(ただ美術選択ではなかったそうです)私のトレースをあらき先生の作品と間違えて附箋を貼っていました。
他にもあらき先生の趣味のものに附箋をつけ人となりを感じていたようです。

参加者Kさん
こちらもあらき先生の教え子で美術部時代に別荘(別荘もコルゲートハウス)に行っていたそう。
現在は陶芸家です。
武満徹の特集の芸術新潮があるな・・・と開いたらそこにKさんの個展の案内が挟んであったようです。
なんだか、ビックリ!急にスピリチュルな雰囲気です。

Aさん
画家です。

キングクリムゾンのイラストが描かれた石を見つける。
おそらく生徒さんの作品?


この中にどーぞの箱に「みんながおやつをいれる」と附箋。
ほっこりな視点です。

まだまだ続きます。

第二回エア建「見るための行為」

2017年5月14日第二回エア建のナビゲーターを行いました。(企画は明星ライブラリーさんです)
参加者10名+明星ライブラリー荒木さんと私の12名で日本で3件目のコルゲートハウスとして有名なあらきひろみち邸へ向かいます。

この外観はどなたでも見ることができます。
※ただ人様のお宅なのでじろじろ見たり、写真を撮ったりするときは許可を取った方が良さそうですね。

いざ内部へ(許可を頂いています。)

ここでこの建物についてやあらき先生について話す会であれば、私がナビゲーターである必要はありません。
今回のWSは「より見るための行為」そして「視点の可視化」です。

このコルゲートハウスについて気になったものをそれぞれ附箋を一人一色づつ配布し、内部に附箋を貼っていきます。
大喜利のように附箋にコメントを書いても良いですよ。と付け加えました。
およそ30分、内部を各々の視点で散策します。

長くなりますので続きます。

the 7th deep night

2017年12月16日(土)美術評論家の田中由紀子さんとトークショーを行うことが決まりました。

名古屋市文化振興事業団 名古屋市青少年文化センター アートピアの事業としてで、ファン・デ・ナゴヤの関連イベントとなります。

タイトルはまだ決まっていませんが、少しづつ色々な経験が出来て光栄です。