普門寺企画展レポート3です。
レポート1 http://taionglass.halfmoon.jp/企画展「箱舟」終わりました。-レポート1/
レポート2 http://taionglass.halfmoon.jp/企画展「箱舟」終わりました。-レポート2/
そして土の中へ。
陶芸作家兼藤忍さんの作品の中に今回展示した作家、パフォーマーの作品を入れ、普門寺さんの境内に埋めます。
なぜこのような話になったかというと、近年普門寺では多くの大学の調査が入り1000年前に埋められた経筒と銅鏡が土中より発掘されました。
それに倣い、私たちもこの展示を土の中に埋める行為を持って終了しようということとなりました。
※普門寺さんの了承を得ての行為です。皆様は勝手に普門寺さんにタイムカプセルなど埋めない様に注意してください。
兼藤さんの作品の扉を留める金具もガラスで私が制作させて頂きました。
作家それぞれの願いを1000年後に込めて普門寺の護摩木に書き一緒に埋めます。
皆さん、世界平和とかなかなか壮大でしたが、私はごくごく個人的な願いになってしまいました。
世界平和もひとりひとりの幸せから・・・ということで。
最終日の朝、穴を掘ってくださる、副住職さん。
そして、展示終了後、山の上の明かりのない普門寺は16時ですでに真っ暗です。雨も降る中若干(かなり)怪しいですが、作品を埋める行為が始まりました。
作品を包む陶芸作家の兼藤忍さん
作品を運ぶ企画であり、朗読のパフォーマンスも行った荒木正美さん、と傘を差すギターの待井裕太さん
土の中に埋めます。
タイムカプセルというより若干の土葬感はありましたが、こういうことを大真面目にやっています。
アートとはくだらないことを大真面目にやることもありなんじゃないでしょうか。
そしてこの3日後、大好きな祖母が亡くなりました。
私は、学生時代から、ガラスが不安定な物質でありながら存在しつつけるということを知り、その性質に惹かれて制作を続けてきました。
現在はガラスを使用すること自体減りましたが、ガラスを使っていなくてもガラスのように儚く美しい今を表現できるような作品を作りたいと思っています。
作品でいくら万物はいつか消えていく儚いものであると訴え続けていても死を目の当たりにする衝撃は大きかったです。悲しかったです。
なんでもかんでも作品と結びつけることは出来ませんが、祖母はいつも私の展覧会を楽しみに、応援し続けてくれたので私はこれからもがんばろうと思います。
企画に私を選んでくださった明星ライブラリーさん、ご一緒した皆さま、ご来場頂いた皆さま、寛大な心で場所を提供してくださる普門寺さん、ありがとうございました。
みんなで合掌のポーズ。
そしておばあちゃん、育ててくれてありがとう。